4アブラボテ

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在来種準絶滅危惧種

生物分類 魚類
目・科・属名 コイ目コイ科タナゴ亜科アブラボテ属
英名 Oily bitterling
学名 Tanakia limbata
別名・地方名 ボテ、カメンドブナ、ドクブナ、クソタナゴ
全長 6~10cm
食性 雑食性
分布 濃尾平野以西の本州、四国北部、九州北部、淡路島

 体色は褐色を帯びて全体的に黒っぽいが、腹部は黄みを帯び、所々に紫色に光るウロコがある。縦じまなどの模様はない。縄張り意識がとても強く気性が荒いため、他の魚をよく追い回す。
 産卵期は3月~8月で、ドブガイ、イシガイなどの淡水の二枚貝に産卵する。オスは背ビレと尻ビレに線状の暗赤橙色の婚姻色が現れ、口先には追星(白いブツブツ)が生じる。この時期のメスの体色に変化は見られないが、腹部からひも状の産卵管が伸び、産卵が近づくにつれて産卵管は淡灰色に変わっていく。
 同タナゴ属のヤリタナゴの交雑が自然界でもたまに見かけられるが、雑種は一代もしくは二代までしか繁殖することができない。
 雑食性で、小型の底生動物や藻類などを食べる。
 和名のアブラ(脂)は本種の体色に由来し、「ボテ」は腹部が膨らんでいる魚につける言葉で、アブラボテとは体色が油紙のような色をした腹部が膨らんだ魚という意味である。
 河川や水路改修による生息域や二枚貝の減少、過度な捕獲などにより、全国的に生息数が減少し、環境省レッドリストの準絶滅危惧に指定されている。