3カネヒラ

在来種

生物分類 魚類
目・科・属名 コイ目コイ科タナゴ亜科タナゴ属
英名 kanehira
学名 Acheilognathus rhombeus
別名・地方名 カメンタ
全長 10~16cm
食性 植物食にかたよった雑食性
分布 琵琶湖淀川水系以西の本州、九州北部

 全長は最大で約16cmにもなり、日本に生息するタナゴの仲間では最大種。体形は厚みがとても少なく平たい。体色は銀白色で、肩には暗色で三角形のまだら模様が入る。体の側面に緑色のまだら模様があり、口角に1対の短い口ひげがある。
 流れが緩やかな河川、湖沼に生息する。主に藻類を食べるが、水生昆虫や甲殻類も食べる。
 縄張りをつくる傾向が強く、他の魚と一種に水槽で飼育すると他の魚を追い掛け回す姿も見られる。
 繁殖期の9月~11月になると産卵のために川をさかのぼり、オスは背面が金属のような光沢のある黄緑色に、体の側面は淡い青緑色に、腹面や背ビレ、尻ビレはピンク色に染まる。口先には追星(白いブツブツ)が生じる。メスは短い産卵管が現れる。
 他のタナゴ類同様、淡水の二枚貝に産卵するため、近年の河川改修や環境の変化で二枚貝がいなくなると産卵が困難になる。しかしながら、遊泳力が高く、秋に産卵することから、他のタナゴ類に比べてオオクチバスなどの外来種がいる環境においても個体数は維持されており、日本在来のタナゴ類で本種のみが環境省レッドリストに記載されていない。