17カワヨシノボリ

在来種

生物分類 魚類
目・科・属名 スズキ目ハゼ科ヨシノボリ属
英名 Rhinogobius
学名 Rhinogobius flumineus
別名・地方名 ハゼ、ゴリ、ジャコ
全長 4~6cm
食性 雑食性
分布 本州 四国 九州 五島列島に分布

 ヨシノボリは、ハゼの仲間でロシア沿岸から東南アジアまで広く分布し、多くの種類がいる。
 吸盤状の腹ビレが特徴で、内側に向かって均等な凹み形状をしている。この腹ビレを使って川底の石や護岸にはりつくことで、水の流れが速い場所にも生息することができる。
 稚魚が川の流れに逆らって泳ぐときなどは、流れの横の岩場を登ることもある。この様子から「葦(よし)にも登る」という意味でこの和名がついた。
 肉食性で、水生昆虫やミミズ、エビ、魚の卵や稚魚などを食べる。空腹時には自分の体の半分くらいの大きな獲物にも欲に襲いかかる。
 産卵期は4~9月で、オスは繁殖期になると石の下に産卵場所をつくり、メスを導き、産卵を促す。メスは卵を石の下に産み付け、オスが精子を放つ。受精後の卵はふ化するまでオスが守り続ける。ふ化した仔魚は海へ移動し、海で成長した後、再び川をさかのぼる。ただし海へ行かずに一生を川で過ごす種類や、海の代わりにダムや湖で成長するものもいる。
 カワヨシノボリは、全長4~6cmの小型の種類で、稚魚が海に降りず、一生を淡水で過ごすことからこの名がついている。