13カムルチー

外来種

生物分類 魚類
目・科・属名 スズキ目タイワンドジョウ科
英名 Northern snakehead
学名 Channa argus
別名・地方名 ライギョ、ライヒー、タイワン
全長 30~100cm
食性 肉食性
分布 本州、四国、九州の平野部、アムール川~長江までのアジア大陸東部、朝鮮半島

 顔だけ見ると魚というよりはヘビに似ている。体は細長い円筒形でヒゲはない。体色は背中側が緑褐色でお腹側が白い。体側には2列に並ぶ暗色ひし形のまだら模様がある。口は大きく、下あごが上あごよりも前に出ている。
池、沼、用水路、クリーク(水を繰り返し利用するためにつくられた水路)地帯などの水草の茂った、泥底で水の流れがない場所に生息する。他のタイワンドジョウ科の魚と同様に、上鰓器官(じょうさいきかん)と呼ばれる呼吸器官をもっており、口から空気を直接吸いこんで酸素を取りこむことができる。これにより、水中に溶けている酸素量が少ない汚れた水域でも生息できるが、逆に水面に顔を出すことができなければ窒息死してしまうこともある。
 アムール川以南のロシア沿海から朝鮮半島・中国の長江付近まで広く分布し、日本には朝鮮半島から移入され、全国に広まった。
 肉食性で、小魚やカエルなどの水生動物のほか、水鳥のひなやネズミ、トカゲなどの小動物も食べる。水温が20℃以上で活発に活動するが、15℃以下になると冬眠状態に入る。
産卵期は5~8月で、オスとメスが共同で水草を集めてドーナツ状の巣を作る。巣の直径は1m前後で、巣の中心部で産卵する。産卵後もオスとメスは巣の下にとどまり、卵と仔魚を守る。ふ化した仔魚は体が黄褐色で、親魚の保護のもとで群れを作る。仔魚は成長につれて群れを徐々に離れていく。子育て中の親はたいへんどう猛で、巣に近づくものが人間であっても攻撃をしかけてくる。